お金を若い世代に回していこう、
という流れが加速しています。

数か月前にメディアを賑わせた
「孫への教育資金1500万まで贈与税なし」
というニュースを覚えていらっしゃる方も多いと思います。


加えて、今回のテーマである
「相続時精算課税制度の拡大」が
2年後の平成27年にスタートします。


そもそも「相続時精算課税制度」とは。。。

親が生きている間に
子供に財産を贈与すると、
通常ならばもちろん「贈与税」がかかります。

そこで、この「相続時~」を利用すれば、
贈与時の「贈与税」はかからずに、
「親死亡時=相続時」 に相続財産としてみなしてもらえる為、
「贈与税」より税率が安い「相続税」がかかる、
という制度です。


で、この度、何が拡大されるかと言いますと、、、

現行の制度では
  ●65歳以上の父母   → 20歳以上の子

なのですが、平成27年1月1日から
  ●60歳以上の父母   → 20歳以上の子
  ●60歳以上の祖父母 → 20歳以上の孫

と、年令引下げ・受贈者枠が拡大され、
より若い層にお金が回るように設定されています。

※注意点!
 この「相続時~」と
 「年間110万まで非課税(暦年贈与)」は併用できません。

※余談ですが、
 将来値上がりする財産を贈与する場合は更に有利です。

 というのも、例えば
  ●2013年:
    評価額2000万の土地を、「相続時~」を利用して父母が子に贈与
  ●2020年:
    父母死亡、相続発生。
    土地の評価額が3000万に値上っていた。

 評価差額が1000万出ますが、
 「相続時~」はあくまでも2013年贈与時点の評価額2000万に対して課税されるので
 差額1000万分は無税で贈与したのと同様の効果があります。


ただ、ここまで書いておいてですが、
私個人の感としては、、、
高齢者の老後の社会保障がグラグラと安心できず、
結局は自分自身・子供・任意保険に頼らざるをえない今の状況では
やはり父母・祖父母がお金を持ち続ける必要があるケースが多いと思います。

その中で、これら制度の恩恵を受ける人が
一体どれだけいるのでしょうね。

・・・まずは、皆さん、
親と祖父母を大事にしましょう!